【消費者金融の客】社長の知り合いが一番扱いにくい
消費者金融にはいろいろな人がお金を借りにきます。人間観察の好きな人なら、こんなに楽しい職場はないかもしれません。
特に、私が勤務していた消費者金融業者は立地的に来店客が多く、受付窓口がいっぱいになるなんてことも多々ありました。
来店客の中には、社長の知り合いという人もいました。これは非常に扱いにくいです。
私が勤務していた消費者金融では、社長は業務に一切タッチしていませんでした。経営のみに専念していると言えばそうですが、実際には何もしていないみたいなものです。
まあ、資金を社長が用意していますので、出資者という立場ですね。会社の社長になるぐらいなので、人脈はあります。そのため、借金をしたいというお知り合いもいるわけです。
社長の知り合いになると、審査も何もありません。無条件での融資になります。しかも、金額が大きいです。
そのまま通常通りの取引を続けてもらえるなら、貸付金額が大幅に増えてラッキーなのですが、ほとんどは通常の取引では終わりません。
返済は滞りますし、金利はカットしますし、それでいて督促もできません。ただひたすら自発的な返済を待つしかないのです。
また、社長の知り合いの返済が滞ったなどとは、社長には言えません。本当は言った方が良いのでしょうが、そんな勇気のある上司はいませんでした。
唯一の抵抗は、返済が滞っている社長の知り合いから再度の融資を申し込まれても、お断りすることぐらいです。