金利によるリスク回避
消費者金融の儲けのカラクリは、破綻リスクの高い人にお金を貸しますが、その分を高金利でカバーするというものです。
破綻リスクが高い人に無担保無保証で貸付するというのは、貸す側にはリスクが高すぎます。貸す側は貸した相手が返済しなければ大損になってしまいますよね。
そのリスクを補うために、高金利があるのです。
10人に10万円ずつを年率30%で貸付したとします。支払いが1年後だとすると、全員がきちんと返済すれば100万円が130万円になります。
10人のうち1人が返済しなかったときには100万円が117万円になり、2人が返済しなかったときには、100万円が104万円になります。
つまり、年率30%で貸付すれば、10人中2人が返済しなかったとしても儲けは出るということです。
一方、これを年率10%で考えると、1人返済しなかっただけで100万円が99万円になり、マイナスとなってしまいます。
年率10%で貸付を行うなら、全員に絶対に返済してもらわないといけないですよね。
年率30%での貸付なら、2人までは返せなかったとしても儲けがでますので、その分リスクのある人も貸せるようになります。
銀行のように低金利で貸付を行っているところは、リスクのある人にはお金を貸しません。
また、低金利は高金利よりも当然儲けがでにくいので、その分高額な貸付をして埋め合わせをする必要があります。
そして、貸付が高額になればリスクが高くなるのですが、担保をとることでそのリスクを回避することができるということです。上手いことできていますよね。
消費者金融はリスクを回避するために高金利で貸付をして、それが銀行とのサービスの差別化になっているのです。