金利が下がることで起こる現象
貸金業者の上限金利を定めた出資法が誕生したのは、1983年になります。当時の上限金利は年率109.5%でした。
貸金業者の金利は、その後時代とともに引き下げられていくことになります。
大手の消費者金融業者が現在年率18%にて貸付を行っていることから、すでに年率18%時代に突入したと言っても良いと思います。
時代が進むにつれて大幅に引き下げられてきた上限金利ですが、貸金業者の貸出金利が引き下げられると、どのような影響がでるでしょうか。
一般的に、貸金業者の貸出金利が下がれば貸付基準が厳しくなり、借りられる人が少なくなります。
そして、貸出金利が下がったことで、より多くの人が貸金業者からお金を借りようとします。
今までは高金利がネックになって利用しなかった人が、金利が下がったことで利用しようと考えるようになるのです。
それなのに、貸付基準が厳しくなることで、全体的には借りられる人が少なくなります。
結局、本当に貸金業者を利用したいと思っている人が借りられなくなり、別にどちらでも良いという人がお金を借りるようになるのです。
つまり、貧困層が断ち切られ、中間層を取り込まれるというのが、金利が下がることで起こる現象になるのです。
所得の低い層にはより低金利で、所得の高い層には高金利で貸付を行うというのが、実は1番適正な貸金業の形ではないでしょうか。