教育費を見直す
再生計画案の作成を手伝う弁護士に言わせると、家計の支出で1番改めるべきなのは教育費だそうです。
少子化社会では、1人の子供にかけるお金が昔とは比べものにならないほど多くなっています。
お母さんはバサバサの髪ででボロボロの服なのに、子供は高級ブランドの服を着て、毎日のように習い事をしているという風景をよく目にします。
旦那さんの小遣いよりも、中学生の子供の小遣いのほうが多いということもあるようで、かわいさのあまり、お金がなくても平気で子供にはお金をかける親が本当に多いそうです。
周りの子がピアノや塾などの習い事をしていると、負けていられないという意識が働くのでしょう。そうした多額の教育費が子供のためになるとうよりも、見栄のような気もしてしまいます。
ファイナンシャルプランナーの世界でも、教育費は聖域とも呼ばれ、教育費の見直しに難色を示す親がとても多いと言われています。
実際に、個人再生を利用した人で、教育費を見直すことができないばかりか、再生期間中にも多額の教育費を支出してしまい、結果的に自己破産に至るというケースがぽつぽつとあります。
うちは個人再生を利用しているほどお金がないが、それでも親として子供には迷惑をかけられない。その考え自体はすばらしいと思いますが、過大な教育費が必ずしも子供のためになると思えません。
いろいろな習い事は、子供の能力を伸ばすことには役立ちますが、それが健全な心を育てるとは言えませんし、子供に対する過度の教育は自立心を育てるのに邪魔ですし、子供にとっては大きな負担となることもあると思います。
それこそ、うちはお金がないから、少ないお金を大切に使おうと子供に言って、お金やものの大切さを教えるほうが大切だと思います。
個人再生では、相当額の債務を減額してもらう代わりに、贅沢を我慢しなければいけません。その我慢は子供にもしてもらうことが必要で、それは子供の教育を害することにはならないと思います。