ベニスの商人

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ベニスの商人

イギリスの劇作家ウィリアム・シェークスピアを知らない人はいないと思います。その有名なシェークスピアによって、1596年から1597年にかけて書かれた作品が、ベニスの商人です。

大金が必要な親友のため、金貸しのシャイロックからお金を借りたベニスの商人アントーニオは、返済期限が近づいたある日、商船が難破してしまいます。

そのため、アントーニオは破産状態になってしまい、金貸しのシャイロックへの返済ができなくなってしまいます。

金貸しのシャイロックは、期限までに返済できない場合にはアントーニオの体の肉1ポンドを貰い受けると、恐ろしいことを言い出すという物語です。

結局、アントーニオの知り合いが裁判官になりすまして、肉1ポンドは取っても良いが1滴の血もながさないようにという判決を出して、めでたしめでたしとなります。

肉1ポンドは約束だけど、血は約束には入っていないということですね。

肉1ポンドというのは肉1.6キログラムのことです。メタボ対策でこれだけダイエットが流行している現代では、肉1.6ポンドで借金がチャラになるならどうぞご自由にという感じかもしれませんね。

多重債務者の中には、貸金業者に対して煮るなり焼くなりしてもらっても良いが、お金がないから返せないなどと言う人がいます。

でも、債務者を煮るなり焼くなり、肉1ポンドとったりしても、貸したお金が返ってくるわけではありません。

債務者がお金を返せなくて損をするのは結局は債権者になりますので、債権者はそれだけ貸付審査の精度を上げていかなくてはいけないと思います。

返せない債務者が悪いのではなく、返せない債務者に貸した債権者が自業自得なのです。そう思えば、債務者も随分気持ちが楽になるのではないでしょうか。

 

 

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