自己破産をチラつかせる
直接交渉によって貸金業者と和解しようという場合には、自己破産をチラつかせるのも1つの手だと思います。
貸金業者との和解交渉では、いかに相手から譲歩を引き出すかにかかっていると思います。相手に譲歩してもらえばもらうほど、自分に有利な和解ができるからです。
そのためには、使えるものは何でも使うという気構えが大切になってきます。たとえ自己破産する気がまったくなかったとしても、自分は自己破産をする気はないとは絶対に言わないでください。
持ち家があって自己破産を避けなければならない状況でも、そのことは表には出さず、自己破産しても良いが、できれば少しでも返済したいと言っておきましょう。
自己破産をチラつかせることは、任意整理での交渉をかなり有利にしますので、効果的に利用したいところです。
自己破産すれば債権者には少しもお金が入ってこないことが多いので、できれば自己破産は回避したいというのが貸金業者の本音になります。
債務者が自己破産をチラつかせれば、自己破産されるぐらいなら多少条件が悪くても和解するか、という考えになるのです。
このことは、実際に私が消費者金融業者の和解担当者として感じたことなので、他の貸金業者の和解担当者でも同じだと思います。
あまり自己破産という言葉を連発すると、相手はそれなら早く自己破産してくれとなりますので、チラつかせるぐらいにするのが良策だと思います。