返済は一斉ではない
任意整理で気をつけてほしいのは、返済開始が一斉ではないということです。
任意整理は、その対象とする債権者と交渉して和解していくことですが、必ずしもすべての債権者と同時に和解できるわけではありません。
弁護士や司法書士に頼んだときは、和解案の提示は各債権者に同時に行なわれることが多いですが、すぐに合意してくる貸金業者もあれば、なかなか返事がない貸金業者、合意しない貸金業者などいろいろです。
すべての貸金業者と無事に和解してから返済をスタートするのが理想ですが、貸金業者の足並みが揃わないため、現実的にはそれも困難となっています。
すぐに合意した貸金業者からすれば、返済開始がすべての貸金業者と和解が成立してからとなれば不満に思っても仕方がないですよね。
それならすぐに合意しないで、もっと貸金業者に有利になるように交渉したほうが良いとなってしまいます。
貸金業者は一刻も早く返済を受けたいために、多少不利な条件でも合意するのであって、返済開始がいつになるかわからないというのなら、早期で和解する理由がなくなってしまいます。
また、任意整理の開始から早ければ１ヶ月ほどで和解に至るケースもありますので、債務者としてはしっかりと返済できる準備をしておかなくてはいけません。
それから、なかなか合意に至らず、和解が先延ばしになっている貸金業者には、その返済に充てる予定のお金を置いておくようにしましょう。
返済は一斉ではありませんが、債務者としては一斉と考えてお金を用意しておくと、借金も早く解決することができると思います。
