取引履歴を開示してもらう
任意整理をして良い結果で終わるには、債権者である貸金業者に取引履歴の開示をしてもらうことが必須だと思います。
これは、弁護士や司法書士に依頼したときでも同じになり、この取引履歴を貸金業者に開示させることが、1番難しいとも言われています。
自分で任意整理をする場合でも、弁護士や司法書士に任意整理を依頼した場合でも、基本は利息制限法の上限金利で引き直すところから始まります。
消費者金融業者の多くは、利息制限法の上限金利を超えた金利で営業しています。今後はすべての貸金業者が利息制限法の上限金利に統一されると思いますが、これまでの取引での金利が問題になってきます。
これまで利息制限法の上限金利を超えた金利で取引してきたという人は、その分を引き直し計算して現在の残債務を算出するのが一般的です。
約定の残債務はわかりやすく言えば嘘の残債務になりますので、任意整理ではまずは本当の残債務に直すことが基本なのです。
ただ、引き直し計算をするためには、これまでのすべての取引履歴が必要になります。取引が長くなると、取引履歴を示す資料を自分だけで準備することはできないと思います。
そのため、貸金業者に取引履歴を開示してもらうわけなのですが、これが一筋縄ではいかないのです。自分で任意整理をするときには、取引履歴を開示してもらうということが、とても困難になっています。
ただ、近年ではスムーズに取引履歴の開示に応じる貸金業者が増えてきましたので、今後もこの流れで行くと思われます。