債権者を選択できる
任意整理の便利なところは、任意整理をする相手を自分で選ぶことができるというところです。
自己破産や個人再生といった債務整理では、すべての債権者を平等に扱わなくてはいけませんので、知人や親族からの借入分も貸金業者からの借入と同等に扱わなくてはいけません。
ところが、任意整理は債権者を自由に選択することができますので、知人や親族からの借入、低金利での借入はそのままで、高金利の借入だけを任意整理することもできるのです。
任意整理は債権者を選択できるため、その可能性は無限だと思います。どういった形で借金を解決していくのかは自由になりますので、使い勝手の良い債務整理だと思います。
ただ、任意整理が使い勝手が良いと言っても、任意整理は自己破産や個人再生と違って債務の返済が免除されるものではありません。
金利がカットされたり、利息制限法に引き直したりして借入残高が減額されたりしますが、借金を払わなくても良いというものではありませんので、そこのところは理解しておきましょう。
また、ヤミ金融業者だけを任意整理するという人も中にはいます。通常の債権に関しては責任を持って支払いたいが、ヤミ金融業者にはもう支払いをしたくないという場合です。
弁護士に受任してもらっても、任意整理をしない債権者に連絡するわけではありませんので、ヤミ金融業者を任意整理していることは、一般の債権者には知られなくて済みます。
そのため、表向きには弁護士介入という事故情報は発生せず、一般の貸金業者と今までのような通常取引を続けることができるのです。
