相次ぐ業者破綻で過払い金回収困難に
「相次ぐ業者破綻 過払い金回収困難に 分配額ゼロも」といったニュース記事を発見しましたので紹介します。
何でも、グレーゾーン金利撤廃で生じた「過払い金」を、借り手側が回収できないケースが増えつつあるとのことです。
巨額の返還を迫られた貸金業者が経営破綻すると、過払い金が全額戻る可能性はほぼなくなります。
と言うよりも、貸金業者が経営破綻すれば、過払い金を請求しても1円も返ってはこないでしょう。
例えば破産した貸金業者中堅のSFCGの場合には、返還すべき過払い金の総額が約2100億円にもなるそうです。これを負債と考えると、すごい負債ですよね。
まあ、これだけあちらこちらで過払い金の返還請求がされているのですから、大手以外はすべて経営破綻しても不思議ではありません。
日本貸金業協会の会員アンケートによると、2006年度の利息返還金は計約2936億円(回答数289社)、元金放棄額は計約2599億円(259社)です。
2007年度は返還金が計約5259億円(341社)、放棄額は計約4252億円(307社)。
回答した会社だけで、過払い金対策に約1兆5000億円を充てているとのことです。
協会設立時の2007年12月に4063社だった会員数は、今年3月に2990社まで激減しているとも。
協会は「経営破綻などで会員の減少傾向が続く。今後、過払い金を支払えない業者が増えていくのではないか」とみているとのことです。これは正しいです。
また、会社が破産すれば、残された資産は債権者に分配されるのが普通ですが、貸金業者の場合は少額かゼロになることが多いです。
そのため、分配金もまずもらえません。そうすると、過払い金の返還請求は早目にしたほうが良いと言うことですね。