Y田さんの債務整理物語(2)倒産をきっかけに借金生活になる人は珍しくない
■失業したことを家族に言い出せない・・・
きっとすぐに再就職先は見つかる。
そうすれば笑い話として話せるだろう。
そう考えたY田さんの選択は賢明な行動とはいえません。
しかし家族に心配をかけまいとして、自分で何とかしようとした気持ちは同情に値します。
受験前の子供にショックを与えて、影響が出てしまったらと配慮する気持ちも理解できます。
近年、勤務先のリストラ、倒産によって職を失ってしまうことは珍しくありません。
失業保険が出る期間は短く、金額も5割~8割程度になります。
再就職で前の職場と同じだけの給与が出る保証はありません。
■失業給付はのこりあとわずか・・・
失業給付は最大360日。
二十数年会社員をやってきたY田さんは、最大まで失業給付が受けられるとしてももう少しで、給付は終ってしまいます。
ますます必要なお金が不足してしまうのは明らかです。
Y田さんが破綻する日は遠くありません。
■Y田さんはどうすればよかったのでしょうか?
奥さんは失業を知らないため、いつも通り生活を続けています。
まずは失業を奥さんに打ち明け、生活水準を落とす必要があります。
1.奥さんにもパートに出て家計を助けてもらう
2.大学生の子供にもアルバイトをして学費を負担してもらう
3.住宅を手放して、引越しを検討する
4.生活費を切り詰めて、必要経費を減らす
こうした家計の見直しが急務です。
収入源が減ってしまった今、同じ水準の生活を続けることはできません。
できるだけ支出を減らさなくてはいけません。
家族に心配をかけまい、自宅を守りたいと消費者金融に手を出すケースは少なくありません。
しかしそれは破綻に近づく、とても危険な行為なのです。