【トヨタファイナンス】優良顧客を独占するためにキャッシングから撤退
トヨタファイナンスのように、個人向け無担保ローンから撤退するクレジットカード会社があります。
トヨタファイナンスのカード取扱高は2008年3月期で約1兆6000億円で業界8位です。
これほどの大手でも、改正貸金業法の本格施行を受けて、コストに見合わないと判断したのでしょう。
また、コスト面以外にも同社がキャッシング事業から撤退した理由はあるようです。
クレジットカードにキャッシング枠があると、当然その情報は信用情報機関に登録されます。
そうすると、所有する他のクレジットカードの発行会社や、取引したことのある消費者金融など貸金業者各社がその情報を見ることになります。
そして優良顧客とわかれば、DMを盛んに打つようになるのは間違いありません。
優良顧客にしてみれば、多量に届くDMほど煩わしいものはありませんよね。
ところが、キャッシング事業から撤退すれば、トヨタファイナンスの優良顧客に大量のDMが届くことはなくなるということです。
その優良顧客が他社と取引があれば、結局はDMは届くことになるのですが、少なくともトヨタファイナンスから情報が漏れたことにはなりませんし、同社からもDMは届きません。
DMの煩わしさをなくすという顧客サービスのために、キャッシングを撤退したとも考えられますよね。