任意整理や特定調停すると必ず借金が減額できるのは勘違い
任意整理や特定調停をすると、必ず借金が減額されると思っている人がいます。でも、これは間違いです。
任意整理や特定調停は借金を減額する債務整理ではありません。勘違いしている人が多いので、よく覚えておきましょう。
任意整理や特定調停は債権者と話し合い、返済方法の組み直し、金利のカット、利息制限法の上限金利による引き直し、減額などをして借金を返済していくものです。
任意整理や特定調停をして借金を減額できることもありますが、それは債権者が応じたときに限った話です。
一般的に債権者は金利をカットをしても借金の元本自体を減額することには難色を示します。任意整理や特定調停をしても借金が減額されないと思っておいた方が良いでしょう。
また、借り入れた金利が利息制限法の上限金利を超えていた場合、利息制限法の上限金利に引き直した金額が借金残額になりますので、実質的には減額となります。
ただ、すでに大手の消費者金融業者を中心に貸付金利を利息制限法の上限金利まで引き下げているところが多いので、比較的最近借り入れた場合には任意整理や特定調停をしても借金が減額されることはないと言えます。
特に、2010年の改正貸金業法で貸付金利の上限が引き下げられれば、任意整理や特定調停の存在意義がかなり薄れることになるでしょう。
今は利息制限法の上限金利への引き直しがありますので実質減額になりますが、今後は減額されません。
まあ、改正貸金業法の施行後に破綻するケースはヤミ金融での借入れが原因となる場合が大半になるでしょうから、任意整理や特定調停をするまでもないかもしれませんね。