アルバイトでも給与差押は可能
時給で働くアルバイトや派遣社員は、正社員と違って毎月の給与が安定していないと思います。先月はゼロだったけど、今月は10万円あったというようなことも多いと思います。
そんな不安定な給与でも、給与の差押は可能となっています。給与の差押は、それが給与と呼べるものであるなら、その金額の大小に関係なく、毎月変動があろうがなかろうが、その効力が及ぶことになります。
例えば、先月の給与が2万円、今月は16万円、来月はゼロの予定だったとします。給与の差押では、その手取り額の4分の3は差押禁止になっていますので、残りの4分の1が差し押さえ対象になっています。
この場合、先月は5000円、今月は4万円、来月はゼロというのが差押される金額になります。毎月の金額がばらばらでも一切関係なく、要は請求されている金額が完済されるまで給与の差押は続くことになるのです。
また、複数の勤務先でアルバイトしているという場合には、債権者は勤務先ごとに1件1件給与の差押を申立てなくてはいけません。
そのため、メインで働いているアルバイト先は債権者に知られているが、その他に働いているアルバイト先は知られていないというときには、その知られているアルバイト先の給与だけが差押されることになります。
給与の差押をされたアルバイトへは入るのを減らし、給与の差押をされていないアルバイト先でその分を稼ぐようにすれば、上手く給与の差押をかわすこともできると思います。
こうしたことから、債権者には無闇に勤務先を伝えずに、メインでしているアルバイト先だけを申告するようにしたほうが良いのかもしれません。
ただ、給与の差押を受けるより、もっと前に債権者と話し合いの場を持つことが大切だと思いますが。