返済額を減額する

返済額を減額する

返済が厳しい債務者に対して約定の金額を請求しても、どうがんばっても返済は無理だと思います。それなら、今月は利息だけにするとか、本人が今月払える金額にするとか、返済額を減額するほうが良いこともあります。

消費者金融業者によっては、全く返済額の減額には応じない頑固なところもありますが、消費者金融業者の多くは返済額の減額には応じていると思います。

債務者のことを考えてくれるような消費者金融業者なら、債務者本人が言い出さなくても、返済額の減額を提案してくることもあると思います。

債務者が破綻するのは、毎月の返済ができなくなったときです。全ての債権者が毎月の返済額を減額するという処置をすれば、自己破産や個人再生といった債務整理をする債務者もいなくなるはずです。

これだけ自己破産や個人再生などの債務整理が増えたのは、不景気というのも大きな原因だと思いますが、消費者金融業者が債務者の話を聞かずに、一方的に回収しようとしたためだと思います。

債務者が言い出さなくても返済額を減額して、借金の回収を図る消費者金融業者はどれぐらいいるのかはわかりませんが、決して多くはないと思います。

強引に取立てをするのではなく、返済の厳しくなった債務者の話を聞いて、柔軟に対応していくことが、消費者金融業界には求められていると思います。

しかし、そうした可能性を探ることなく、法律によって借金の総量規制と金利の引き下げという市場の縮小を決定したことは、非常に不味い選択ではなかったかと思います。

金利の引き下げや総量規制が行われれば、返済額を減額することで債権の回収を図るという発想はなくなると思います。

一般の消費者金融業者が相手にするのはヤミ金融になってきますので、もはや債務者を救うことはできないからです。