住民票を取り寄せる
貸金業者からお金を借りるときには、必ず金銭消費貸借契約書を交わします。お金を借りることで精一杯で、この契約書を細かく見ない人が多いのはある意味では仕方のないことです。
たとえその契約書に書かれた内容に不満があったとしても、お金を借りるためには不満でもそれを認めなくてはいけないからです。
これは、賃貸住宅を借りる際にも同じようなことが言え、後々のトラブルが絶えないことはよくニュースで見ますよね。
貸金業者からお金を借りるときの契約書では、トラブルが絶えないと言うよりは、トラブルが大きすぎて、一債務者がどうこうする問題ではなくなっています。
過払い金問題や金利の見直しといった問題は、すべて契約書に関するトラブルと言っても過言ではないからです。
ところで、貸金業者に差し出される契約書を細かく見ると、住民票の申請についての記載が必ずあります。
その内容とは、貸金業者は自由に契約者の住民票を申請して取得することができるというものです。
貸金業者に教えていない引越先に、請求書が届いてビックリした債務者も多いと思いますが、それは貸金業者が住民票を見て新しい住所を知ったからなのです。
貸金業者が借金の回収をする際には、この住民票の申請は基本中の基本とされています。まずは債務者の居住地を確認しなければ、借金の回収が始まらないというのです。
また、引っ越しても住民票を動かさず、元の住所のままにしておけば、自分で貸金業者に報告しない限りはそのことが知られることはありませんが、1社に知らせるとすべての貸金業者に知られることになります。
それから、住民票を動かさないで生活することもできますが、それは市民権を捨てるということで、日本人としての権利を失うことになりますので、注意しましょう。