クレジットカードを担保にする
悪質な貸金業者の中には、債務者のクレジットカードを担保にとりあげるというところもあります。取立の規制が厳しくなっている今ではかなり少なくなっているとは思いますが、昔はこんな行為も普通に行われていました。
クレジットカードを取り上げることで、厳しい取立から逃げないようにするのが目的です。そのため、クレジットカードだけでなく、免許証や銀行のキャッシュカードなどを貸金業者が預かるということも昔は多くありました。
貸金業者にとってクレジットカードはいわゆる人質で、人質をとることでしっかりと金策をしろということなのです。
超悪質な業者になれば、クレジットカードの暗証番号を聞き出し、返済ができなかったときにはクレジットカードのキャッシングでお金を引き出し、それを返済に充てるということもしていたようです。
しかし、こうしたクレジットカードをはじめ、キャッシュカードや免許証などを本人から預るという行為は、思いっきり法律違反になります。
クレジットカードの契約を取り締まる法律である割賦販売法では、クレジットカードを担保に金銭を貸付ける行為は、1年以内の懲役または30万円以下の罰金と定めています。
また、消費者金融業を取り締まっている貸金業規制法や金融庁が示す事務ガイドラインにも違反となっていますので、業務停止や登録の取消といった行政処分をその貸金業者に科すことができます。
返済をできない自分が悪いからと、違法な取立行為に耐えることはありません。貸金業者はあの手この手で返済を迫ってくると思いますが、少しでも不審に思うことがあれば、誰かに相談することが大切だと思います。
金融庁に問い合わせしてみるのも良いですし、今はインターネットで弁護士の無料相談をメールで受けることもできますので、それを活用するというのも良いと思います。