解約する
貸金業者は書面や口頭では一括請求という言葉をよく使っても、実際に解約して一括回収することはあまりありません。
延滞したらすぐに解約していたのでは、貸付残高がどんどん減っていき、利益を出すことができないからです。
解約というのは、あくまでも延滞者に支払いをさせるための脅しであり、本当に解約するという意味ではないと理解しておいてください。
ただ、私は消費者金融業者で督促業務を行っていましたが、解約して本当に全額回収をしたことがないかと聞かれれば、答えはいいえとなります。
解約をして本当に完済させてしまうと、確かに消費者金融業者としても儲かりません。ただ、今後の支払いが怪しい顧客に対してはそうも言っていられません。
消費者金融業者の顧客の9割ぐらいは、普通の人です。特に延滞することも上手に利用している人達です。
ただ、残りの1割ぐらいの人は延滞を繰返したり、督促しないと支払いをしなかったり、強く言わない限りは支払いをまったくしなかったりする人達になります。
また、中には女性社員に対してヤクザ口調で脅してくる男性顧客や、悪質なクレーマーもいます。
そうした顧客に対しては、長々と取引を続けるよりもさっさと見切りをつけてしまったほうが会社のためだということですね。