公正証書による差押

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公正証書による差押

給与や家財道具などの財産を差し押さえる強制執行手続きをするには、債務名義を取得する必要がありあります。

債務名義には、民事訴訟による確定判決、仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書、公正証書などがあります

貸金業者が積極的に債務名義を取得するには訴訟や支払督促をするのが一般的ですが、公正証書を作成するという方法もあります。

公正証書とは、公務員の公証人が証明している当事者間で作成された書面のことで、裁判所や法務局の近くにある公証人役場で作成できます

この公正証書に、債務者が返済を遅れたときには強制執行を受けても異議がない旨の執行受諾約款を入れることで、強制執行可能な債務名義となるのです

執行受諾約款がない公正証書には強制執行を行う効力はありませんが、金銭の貸し借りにおいて作成される公正証書には執行受諾約款を記載するのが一般的です。

以前は、債務者に委任状と印鑑証明をもらい、貸金業者などの債権者が債務者なしで公正証書を作成するということが行われていましたが、法改正によってそれはできなくなりました。

そのため、今は債権者と債務者の双方が揃って公証役場に行って作成する必要があり、多くの貸金業者では公正証書の作成は行われていません。

大手や準大手、中小の貸金業者では公正証書を利用した契約はしていないと思いますが、個人でしているところなどでは、まだ公正証書の作成をしているかもしれません。

一般的な債務者には公正証書の知識は無意味かもしれませんが、念のため知っておいても悪くないと思います。

 

 

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