給与を差押する
貸金業者の伝家の宝刀とも呼べる借金の回収方法が、給与の差押だと思います。誰でも給与を得て生活をしていると思いますので、その給与の一部を没収される給与の差押は、大変強力な威力を持っていると思います。
債務者本人が借金の返済をしないのなら、給与が本人に渡る前に、その給与から返済をさせようというのが、給与の差押になります。
給与の差押をすると、債務者に給与を払っている人のところに裁判所から通知が届きます。その通知には、給与の全額を債務者に払わず、一部は債権者である貸金業者に払えということが記載されています。
これに背けば債務者に給与を払っている人が今度は訴えられますので、逆らうことはできないと思います。
裁判所から命令される給与の差押は、債務者本人に出されるものではなく、債務者に給与を支払っている人に出されるものなので、債務者にはどうすることもできません。
また、給与の差押を受けると、借金の事実とそれを延滞している事実が勤務先に知られることになります。
給与の支払い手続きが煩雑になり、勤務先にも迷惑をかけることになりますし、勤務先で差押についてのうわさが広まるかもしれません。
ただ、給与の差押はそれだけ債務者に痛手を与えるものなので、貸金業者としても安易には実行していません。
給与の差押を受けるということは、お金がないとかあるとかは関係なく、人間性にかなりの問題がある人だと思います。
返済ができなくても、貸金業者に対して誠実に向き合っている人は、給与の差押なんか受けないと思います。
