総量規制で自己破産者はむしろ増える?
政府は貸金業者の貸出金利の引下げと貸付の総量規制によって、自己破産者と多重債務者の増加を食い止めようとしています。
でも、これらの規制にはリスクがないのでしょうか?
貸出の総量規制を行うことで、多重債務者は減るでしょう。もう何社からも借金ができなくなるのですから、これは効果がありそうです。
しかし、自己破産者についてはどうでしょうか?
自己破産をするには、支払い不能であることが条件です。
支払いができなくなったときに自己破産をするのであって、借金の金額や借入件数などはあまり関係がありません。
100万円の借金でもその人が支払えないと言えば、自己破産になります。
総量規制で借入額を制限されると、それだけ使えるお金の範囲が狭められることになります。
今までは新たに借入れることで支払い不能になるのを回避してきたのが、総量規制によってそれができなくなります。
これまでは300万円といった金額までは借金できたので、そこまで借金が膨らむまでに生活を立て直すことができました。
でも、総量規制後は借りられないので、自己破産を回避できなくなるリスクがでてくるのです。
今後は何かあればすぐに自己破産しなくてはいけなくなります。総量規制で自己破産者はむしろ増えるかもしれません。