貸金業者に電話させるヤミ金業者
消費者金融業者で勤務していたとき、明らかにヤミ金融業者に命令されて、電話で融資を申込んできた人が何人かいました。
それから、店頭で融資をする際に、店外に明らかにヤミ金融業者っぽい人が待っていることもしばしばありました。
申込者が強面の男と店舗の前まで一緒にきて、強面の男だけが外で待ち、申込者は融資を受けるとまたその強面の男と連れ立って歩いていくという風景は日常茶飯事だったのです。
ヤミ金融業者に捕まった債務者は、その支払いのために貸金業者に融資申込を無理やりにさせられたと想像できます。
実際、私は電話による申込で、申込者のそばにいたヤミ金融業者と話をしたことがあります。
そのときは、明らかに申込者が後ろの誰かに喋らされている感じでしたので、そのことを問い詰めたところ、後ろに控えていたヤミ金融業者が電話に出たのです。
こちらがヤミ金ですかと聞くとそうだと答え、可哀相だから融資してやれみたいなことを言われたことを覚えています。
ヤミ金融業者に拘束され、貸金業者に片っ端から電話をさせられているようで、同情はしましたが当然融資などできるはずはありません。
その債務者にとっては、たとえ貸金業者から融資が受けられても、それをヤミ金融業者に根こそぎ取られて借金が膨らむだけです。
借りれても地獄、借りれなくても地獄という悲惨な状況ですね。