家族への嫌がらせ
ヤミ金融業者からお金を借りることで、1番の被害者は借りた本人であることは間違いありませんが、その家族にも同じくらいの被害がでることが予想できます。
1つの家で一緒に生活している利用者の家族は、ヤミ金融業者にとっては格好の的になります。ヤミ金融業者とすれば、独身者にお金を貸すよりも、家族、しかもお子さんがいるような人にお金を貸したいと思うはずです。
では、どのような被害が家族にでるかというと、まずはお金の被害です。ヤミ金融業者からお金を借りると、正規の貸金業者とは比べものにならない金利を支払わなくてはいけません。
高利だ高利だと後ろ指を指されている消費者金融業者の金利が、最高で年率29.2%です。ところが、これがヤミ金融業者になると、年率1万%を超えるようなこともよくあります。
ヤミ金融を題材にした漫画や映画では、10日で借入元本の1割の金利がつくトイチが有名ですが、実際にはこれをはるかに超える金利で営業しているヤミ金融業者もあります。
そうした暴利を支払うのですから、ヤミ金融業者からお金を借りた人は余裕のある生活を送れるはずはありません。本来なら家族に渡るはずのお金が、ヤミ金融業者に流れていってしまいますので、家族としては大打撃です。
それから、ヤミ金融業者は平気で家族に請求をしてきます。しかも、「お金を払ってください」という請求ではなく、「金払え、殺すぞ」というような恐喝まがいの請求です。
ヤミ金融業者の請求によって、家族がノイローゼで倒れてしまったというケースもよく聞きます。
ヤミ金融業者は、本人の家族を守りたいという思いを利用することで、回収を容易にしようというのです。