ヤミ金融業者にもいろいろある
一口にヤミ金融業者と言っても、その中味はいろいろです。ヤミ金融業者の定義としては、出資法の上限金利である年率29.2%を超えた金利で営業している貸金業者、ということになると思います。
ヤミ金融業者は債務者を自殺にまで追い込むような過酷な取立が問題となっていますが、ヤミ金融業者のすべてがそうした過酷な取立をしているわけではありません。
違法金利で営業していても、厳しい取立行為はなく、正規の貸金業者の取立と何ら変わらないというところもあるのです。
それから、貸出金利についてもいろいろで、年率40%程度とヤミ金融業者の中では低利で営業しているところもあれば、年率1000%以上と暴利で営業しているところもあります。
貸出金利が低いところは正規の貸金業者と取立の厳しさは変わらず、貸出金利が高くなるにつれて取立が厳しくなっていく傾向にあると思います。
中には、年率100%ほどで貸し出しても、取立が穏やかで、債務者の相談にいろいろと乗ってくれるところもあるようです。
また、登録番号を持っていて、表向きは正規の貸金業者の顔を持っているヤミ金融業者もあります。登録番号があるなしにかかわらず、出資法違反の貸金業者がヤミ金融業者となります。
最近では、正規の貸金業者がヤミ金融業者に鞍替えして、比較的低利で営業しているケースが目立ちます。
そうしたところは取立も厳しくなく、貸金業界全体が貸し渋っている中で、多重債務者の受け皿となっているようです。
高い金利でも良いからお金を借りたいという需要は高く、それに応えるヤミ金融業者にもいろいろな営業方針があるということです。