
世間体を考えて特定調停
特定調停を申立てる人の中には、世間体を考えて自己破産ではなく特定調停を選択する人がいるようです。自己破産だとなんとなく世間体が悪いから、特定調停をしようということです。
自己破産は、悪い言い方をすれば借金を踏み倒す行為であり、借りたものは返すという人間なら当たり前の行為ができなかった人というレッテルを張られます。
どれだけ貸金業者が過剰融資をしようと、現にお金を受け取っているのですから、自己破産を貸金業者の性にはできないはずです。
でも、そもそも自己破産をしたとしても、そのことを自分で言いふらさない限りは、周囲の人に知られることはないと思います。
そのため、自己破産をすると世間体が悪くなるというのは妄想でしかないと思います。
自分で言いふらさなければ周囲の人に知られないというのは、特定調停でも同じです。自己破産でも特定調停でも、それをしたからといって別に周囲から後ろ指を指されることはありませんので、誤解しないようにしましょう。
特定調停は、債務者本人が望めば、ある程度返済能力があれば申立が可能です。
しかし、特定調停の申立ができたとしても、特定調停で債権者らと和解できるかはわかりませんし、和解してからの支払いを完遂できるかもわかりません。
本来なら自己破産しなければいけないような人が、世間体を考えて無理して特定調停をしても、どこかで自己破産に移行することが多いと思います。
自己破産か特定調停かを考える際には、世間体というのは無視して考えるようにしたほうが良いでしょう。

