強い味方の調停委員
特定調停は本人申立てが一般的です。これは、弁護士や司法書士に依頼することが多い自己破産や個人再生と比べると、大きな違いだと思います。
特定調停での本人申立てがされる要因としては、調停委員の存在が大きいと思います。
調停委員とは、特定調停を認可した簡易裁判所が選任するもので、弁護士や司法書士による代理人申立ての場合でも選任され、すべての特定調停に対して選任されものです。
調停委員は弁護士を引退した人や、裁判所を定年退職になった人など、法律知識がある人や経験が豊富な人たちで構成されています。
年間に凄い数の特定調停をこなすことを考えれば、弁護士や司法書士よりも特定調停に関して言えばプロだと言えます。
特定調停では、調停委員と本人が和解案について協議して、実際の債権者との交渉には調停委員があたります。
調停委員の仕事は本人の調停を成功させ、経済的再建を促すことになります。債権者と債務者のどちらの味方かと言えば、100%債務者の味方だと言っても良いと思います。
調停委員には年配者が多く、ベテランの強みを生かした交渉力も大きな武器で、ときにはうまく債権者の担当者を言いくるめてくれることもあります。
お金のために働く弁護士や司法書士よりも、もう1つ高い志で職務にあたっているというのも、とても一生懸命になってくれる理由ではないでしょうか。
大いに力を発揮してもらうため、調停委員には信頼して何でも話すようにしましょう。